「緩和医療と在宅の看取りについて」

人生は、生老病死の順で進み、死を避ける事はできません。
緩和医療は、病から死への苦痛を軽減します。
現在、緩和医療は、癌の疼痛管理を中心にされていますが、将来的には、心不全、感染症、老衰などにも必要になると思います。また、末期癌患者では、積極的安楽死も容認していくべきでしょう。

国民の多くは、人生の終わりは、在宅での看取りを希望しています。
しかし、今後の看取りを考える際には、下記の点をふまえる必要があります。

① 在宅での介護
② 訪問診療による医療(疼痛管理・点滴など)
③ 家族・本人が不安になった場合の搬送病院
④ 自宅で看取れず、お金もない場合の選択肢

①の在宅での介護について
前回も記載しましたが、国内の労働人口は減少していくため、一人当たりの公的な介護給付は減らす必要があります。

終末期には、身体機能は低下し、生活の自立は困難となります。
自立度の低下速度や死に至るまでの時間は、癌、老衰、心不全等の原疾患により、異なりますが、原疾患により、介護給付の限度額に差を付けた場合、癌患者などで長期生存する場合に不公平が生じるため、一律の限度額とした方が良いでしょう。

②については、
診療所の先生にお願いするか、
地域医療支援病院に在宅訪問の診療部門を作ります。
各地域により、医療資源等の状況が異なりますので、各地域で独自に作ったシステムを一般化・パーツ化し、他の地域に取り入れるのが良いと思われます。
また、診療所の先生も担当範囲が非常に広くなっているため、ある程度専門分化していく必要があると思います。

③については、
終末期のための緩和ケア病棟は不足していますので、代用として、地域包括ケア病棟を活用し、終末期の看取りを行います。
(DPCにも看取りの病名を作ります。)
とりあえず、在宅での看取りは、診療所でも病院と協力し、家族が無理と感じたら、病院に送れば良いでしょう。
(家族に心理的な逃げ道を用意しておく。)
(介護給付に限度があるため、お金や家族の協力がなければ、独居の在宅での看取りは困難です。)

④については、
老衰などで死に至るまでの時間が長期にわたる場合は、病院での看取りは難しくなります。
対策として、特別養護老人ホームなどの自己負担をゼロにする代わりに、疾病時も病院への搬送はせず、そこでできる範囲の医療と緩和ケアを行い看取ります。

以上のような形とすれば、資産の有無に関わらず、人生の終わりまでの見通しは立つでしょう。

上記は、日本緩和医療学会(2017年)に参加した際の考察です。

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「在宅医療と介護について」

看取りは、病院の整備が進み、誰もが入院できるようになった結果、在宅から病院中心へとなりました。
在宅での看取りを希望する人は多く、在宅医療の整備が進められています。
しかし、終末期の在宅での生活には、医療と介護が必要です。

将来の在宅医療を進める上で考慮すべき、日本の状況は、下記の通りです。

① 高齢化が進み、要介護者は増える。
② 人口減少のため、労働者の人数は減る。
③ 介護以外の保育や教育、科学研究により多くの労働者を振り分ける必要がある。
  → 介護分野の労働者の人数は今より少なくなる可能性がある。
(若い介護人材は、再教育して、高度な技能の要求される保育などに回した方が良い。)

日本の社会を維持する上での在宅医療・介護の優先順位は高くありません。

そのため、需要は増えますが、介護分野の労働者を増やすどころか、逆に減らす必要がある可能性があります。
(外国人の介護労働者は、他国でも高齢化が進んでおり、言語の壁があるため、日本には来ないでしょう。)

そのため、今後は、

① 在宅医療などの介護分野では、制度を一つ増やす場合には、代わりに何かを減らす。
② 一人あたりの在宅介護の給付を欧州並みに半分程度に減らす。
③ 生命維持や生活に必要な事を全て給付するのではなく、給付に一定限度を設け、どこかではあきらめる事が必要です。(小児は人数が少ないので給付可能ですが、老衰の高齢者に対しては全員が必要とする分を給付するのは無理です。)
④ IT等の活用により、単位時間あたりの生産性の向上を目指す。

以上が必要でしょう。

上記は、日本在宅医学会(2017年)に参加した際に考案したものです。

「透析と代替案としての腎移植の推進について」

日本の透析人口は、約32万5000人です。
また、血液透析には、年間 約500万円と高額な医療費がかかり、国民医療費の約4%を占める1兆5000億円が必要です。
今後も日本の高齢化と生命予後の伸長と共に透析人口は増加していきます。

日本と欧米の透析事情を比較すると、
① 10万人あたりの透析人口
日本 250人 米国 140人 欧州 20人から80人
(移植数 は10万人あたり1人から5人です。)
② 透析導入後の100人あたりの年間死亡率
日本 6.6人 米国 23.5人 欧州 17.1人
③ 透析間に体重が増加(5.7%以上)
= 自己管理不十分な人の割合
日本 34.5% 米国 16.8% 欧州 11.0%
以上です。

他の疾患の予後は、日本と欧米ではあまり差がないにも関わらず、透析療法の予後は欧米が圧倒的に悪いです。
つまり、欧米では、医療へのアクセスは制限されており、日本のように甘くなく、水分制限などの自己管理ができない透析患者は死んでいるのだと思われます。
(病状悪化時の医療機関へのアクセスや、緊急透析の頻度などを比較すると、本当の事がわかると思いますが)
欧米の医療は、病人には優しくありませんが、これが世界標準なのでしょう。

今後の日本が取るべき道ですが、
透析療法よりも維持費用が安価で生活の質の高い腎移植を進めていきます。
そして、腎移植を推進する際のボトルネックは、移植腎の確保です。

今後の腎臓の確保のためには、献腎が日本では伸び悩んでいるため、
① 臓器提供の初期設定は可にする。
② 日本の臓器不足の窮状を周知する。
② 延命治療の中断後に死ぬことが確定している植物状態などの終末期で、生前に臓器提供の意思がある人を対象に、臓器提供時には、国からの感謝状と、家人が希望した際には謝礼金(百万円)を家族への支払う。
のが良いでしょう。
(終末期に腎臓一個なら良いという人は多くいると思います。)
ポイントは、一部には謝礼目当ての人もいますが、それでも黒いものを飲み込んで、他者への献身、公への奉仕であり、名誉であるとする事でしょう。

上記は、日本透析医学会(2017年)に参加したときの考案です。

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プロフィール

服部 泰輔

Author:服部 泰輔
初めまして。服部 泰輔と申します。
本研究所は、日本の社会問題の 解決策を提案する政策研究所です。

本拠地は、愛知・岐阜になります

現在の日本では、高齢者向けの福祉を中心に拡充しつづけた結果、
教育・家族・労働者向けの予算は先進国の最低水準となっています。
また、大学の予算(科学研究予算)も減額が続いています。

これは、将来への投資を限界まで切り詰め、高齢者福祉に充てている末期的な状態と言えるでしょう。

さすがに、
この状況を放置しつづけると、
日本は破綻してしまいます。

将来的には、政党を立ち上げ、専門家・学識者で構成された政党を作りたいと考えています。

ですが、最終目的は社会の修復ですので、手段にはあまりこだわらずに状況に応じて柔軟に考えていきます。

気が向いたら、ご協力いただければ幸いです。

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