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「日本内科学会 2018年」

本日は、日本内科学会に参加しました。

医学の進歩は著しく、各分野で新しい治療法が次々と開発されています。
内科学の動向を把握するには良い学会です。
今回は、医療サービスの需要・供給コントロールについて述べます。

「医療サービスの需要・供給コントロールについて」

日本の医療は、アクセス・コスト・クオリティの両立を達成していました。
これは、つまり、
① 全ての人が希望するときに
② 保険適応内で最善の医療を
③ 安価で、一定の限度の負担内で享受する
事ができる制度であったという事です。

そして、この制度を達成できた背景としては、
① 高齢者の少ない人口構造
(持病の数は、年齢に応じて増加する。)
② 最大の医療コストである人件費の圧縮
(医療需要の無制限の拡大 → 医療手技の価格の抑制 → 医療従事者1人あたりの担当数の増加・労働時間の長時間化)
③ 高額な薬剤・医療手技があまりなかった。
事が挙げられます。

しかし、医療の進歩と社会の高齢化が進むにつれて、この前提は崩れてしまい
① 高齢化に伴う医療の総需要の増大
② 高額な薬剤・手技の出現
により、人件費の圧縮では対応できなくなりました。

そもそも、医療(介護含む)は、公衆衛生、小児・現役世代の健康維持による労働力の確保目的で行う分を除き、将来投資にはならず、経済成長の果実として余剰分で行う性質のものです。
これまでは、希望する人全員に保険適応内で希望するだけの医療サービスを供給していましたが、これからの高齢化の進む社会では、医療サービスの需要・供給のコントロールが必須となります。

その方法は、下記の点を考慮する必要があります。
① 人生ビジョンの策定
② 医療給付の決定の主体の明確化
③ 医療給付の適正化
 → 医療給付の意思決定の適正化
 → 保険適応の範囲の適正化
 → 受診行動の適正化
 → 年齢・病状による給付の適正化
 → 地域・1人あたりの給付の適正化

これからの時代の人生の医療ビジョンは、
① 公衆衛生による疾病の発症抑制
② 個人の自発的な健康増進活動
③ 健康診断による早期発見・早期治療
(生活習慣病、がん検診 他)
④ 安価で確立された治療法は、保険適応とし、全国民に給付する。
高価な治療法は、対象を限定して研究目的、あるいは、個人負担で行う。
⑤ 疾患の進行時には、緩和ケア。
⑥ 病死、安楽死、老衰による自然死
となります。

「日本医療安全学会 2018年」

本日は、日本医療安全学会に参加しました。

本学会は、医療現場における安全問題の解決を図ることを目的としており、
医療行為の過誤・事故、医療機器、薬の副作用への対応を主たる対象としています。
医療の安全とは、医療行為に付随する有害事象を最小化する事と言えます。

はじめに、医療の安全対策を考える上では、
① 医療事故の防止よりも、必要な時に必要な医療が受けれる環境の方を優先すべきなこと。
② 医療事故の発生率の目標をどこに設定するのか。
以上の2点をふまえておく必要があります。

医療事故による死亡の発生数は、年間 約360件と報告されていますが、報告者の刑事・民事を免責としない限り、全数は報告されません。
実際の死亡率は、消化器外科の術後死亡が、全て医療事故だと仮定した場合でも、最大でも1%未満となるため、高くないように思えます。医療事故の報道は、インパクトが大きいのですが、その多くは、特殊な疾患や重病者が多く、先進医療をしている大学病院で発生しています。

元々、リスクの高い人にリスクの高い治療をした結果、予期せぬ不幸な転機が生じたとも言えます。
問題となる症例は、治療前のリスクの説明不足が原因とも考えられます。
一般の人から見ると、病気は必ず診断がつくように思えるかもしれませんが、死亡時に病理解剖をしても、死因は不明のままであったり、術前の診断とは異なる場合も多く、医療には不確実性がつきものです。

医療安全に費用をかければ、安全性は上がりますが、同時にコストも増えます。

現時点では、
① 日本の医療事故による死亡は少ない。
② 医療サービスの価格は安く、現場の労働力は少ない。
③ 日本の医療サービスの需要は高齢化に伴い増え続ける事が予想される。
以上の点から、

現時点では、医療行為による医療事故は、調査・対策の研究・周知活動は行うものの、
別の分野に費用をかけたいので、許容していくのが妥当だと思います。

○ 医療事故の方針まとめ

① 原因不明の急変時には、死因は主治医の予想外の事も多く、病理解剖等をして原因究明する。
② 医療事故の発生数を正確に把握するため、報告者の刑事・民事の免責制度を作る。
③ 医療事故の調査・対策は研究する。
④ 対策については、

診療所・一般病院では、医療事故を防ぐ施策は、費用や医療従事者の労力をあまりかけない。
ただし、特定機能病院等は、医療技術の発展を目的とし、医療事故を防ぐ施策に費用をかける。

「日本認知症学会 2017年」

本日は、日本認知症学会に参加しました。

「はじめに」

人間は、生命維持に必要なシステムの一つが機能不全に陥ると死に至ります。
認知症が増えている背景には、医学の進歩に伴い他の臓器不全や病気による死亡が減っている事があります。
他の疾患でも同じですが、認知症を治療しても、加齢自体は止める事ができず、将来的には、認知・身体機能の低下をきたし、死に至ります。

医学・介護介入をすればするだけ、寿命は伸びますが、費用もかかりますので、
「どこまで費用をかけるべきか。」「どう生きるべきか。」を決めないと、高齢化の進む日本は破綻するでしょう。

認知症の対策としては、少子化・教育に人手を回す必要があるため、認知症の研究、合理化・省力化には投資を行い、質・量の拡大は抑えていく必要があります。

認知症の人への医療給付は、本人が病気の説明を受けて理解し、治療を希望する場合を原則とするのが妥当だと思います。
(家人が希望した場合は医療をしますが、独り者で身寄りがなく、自己判断が不能な人は、原則として、そこまでにすべきでしょう。
あとは、主治医の判断に委ねます。)

今回は、認知症高齢者の自動車運転について記載します。

「認知症高齢者の自動車運転について」

高齢化が進むにつれて、危険運転をする可能性のある認知症の高齢者が増えます。
認知症による交通事故を防ぐため、運転免許証の返上を進めていますが、自主返納による対応には限界があり、強制的に返納させる事も必要です。
現在、認知症と交通事故・違反の疫学データを調査し、精神科・神経内科の先生に判断を任せる方針ですが、労力が多大なため、改良が必要でしょう。

今後は、以下の流れが良いと思います。

① 年齢・認知症の程度と走行距離・運転頻度、時間あたりの事故率・違反率の調査

② ①のデータを10代と比較して、顕著に事故率が上昇する域値を見つける。

③ ②のデータを参考にして、精神科・神経内科の先生に運転免許証についての意見を書いてもらうのが最善なものの、現実的には、マンパワーが足りず、スクリーニング検査が必要です。

④ 認知症の人は、認知機能が低下している事から、運転免許の更新時に試験を課せば、試験に落ちると考えられる。
また、試験にはあまり人手をかけたくない。

⑤ 免許更新時にパソコンで道路交通の一般常識問題を選択式で選ばせる社会実験を行い、認知症の程度と取得点数に相関関係があるかを見る。

⑥ あまりに点数が低い時や、一般人が間違えない問題(例 赤信号は止まるなど)を間違えている場合、専門医に受診させ、評価する。(問題はプールし、その中から出題する。実施時には、インターネットで問題は公開。定期的に文面は改変する。)

⑦ ⑤で選別された高齢者の事故率が、若年世代と同等であれば、良しとする。

⑧ スクリーニング検査が感度と特異度が良い場合は、専門医の診断も先生により差があるため、公平を期すために、テスト結果により、機械的に免許の更新の可否を決める。

以上です。
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プロフィール

服部 泰輔

Author:服部 泰輔
初めまして。服部 泰輔と申します。
本研究所は、日本の社会問題の 解決策を提案する政策研究所です。

本拠地は、愛知・岐阜になります

現在の日本では、高齢者向けの福祉を中心に拡充しつづけた結果、
教育・家族・労働者向けの予算は先進国の最低水準となっています。
また、大学の予算(科学研究予算)も減額が続いています。

これは、将来への投資を限界まで切り詰め、高齢者福祉に充てている末期的な状態と言えるでしょう。

さすがに、
この状況を放置しつづけると、
日本は破綻してしまいます。

将来的には、政党を立ち上げ、専門家・学識者で構成された政党を作りたいと考えています。

ですが、最終目的は社会の修復ですので、手段にはあまりこだわらずに状況に応じて柔軟に考えていきます。

気が向いたら、ご協力いただければ幸いです。

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