「犯罪の発生を未然に防ぐための方法」

犯罪は、欲望が理性の抑制を超えると生じます。

そして、発生には、遺伝のような先天的
な素因と環境素因が関与しています。

先天的な素因の例としては、サイコパスのように器質的な脳の形成異常がある人が挙げら
れます。
こういう人は、集団の中に一定確率で出現し、犯罪を犯しますが、脳の器質的な異常が原
因のため、彼らの行動の矯正は困難な場合があります。

次に、環境素因についてですが、
① 低栄養などによる脳の発達・機能不全
② 幼少期からの教育不全
③ 生活環境が劣悪な場合
などが挙げられます。

①については、脳の機能障害が生じると問題行動の抑制が効かなくなります。これは、認
知症の高齢者の問題行動と似たようなものです。また、機能障害には可逆的な場合と不可逆的な場合があります。機能障害をきたす例として、比較的治療しやすいものとして、低栄養が挙げられます。
貧困層の子供などでは、偏食を減らし、学校給食などで不足した栄養素や魚油を補うだけ
でも問題行動(犯罪率)は下がると思われます。

②については、
教育には、反復指導や行動の強制により、社会に望ましい基本的な行動習性を習得させる
目的があります。
そのため、子供の教育では、下記が必要です。

A 代表的な人物像(歴史的偉人や英雄像、昔の修身の授業)を提示します。抽象化能力の未
発達な子供では、具体的な行動パターンを物語り形式で示す必要があり、授業後に登場人物のどこが良くてどこが悪いかを討論するのが良いでしょう。

B どういう行為が善で、どういう行為が悪かを根拠(行為による社会的な影響)を考えさせ
て指導します。規則の背景を教えずに単純な善悪だけを教えると、融通の利かない人物に育ちます。

C 身なりを整える事
人は着ている服装のようになります。
(ナポレオン・ボナパルト )

③については、
衣食住足りて礼節を知ると言う言葉があるように、生活が維持できない人に窃盗するなと言
うのは無理があります。そのため、基本的な生活保障制度の整備が必要でしょう。生活環境が劣悪な場合、自立までの見通しを立ててあげる事が必要です。

上記に述べたのは、犯罪の発生そのものを減らす方法になります。
もちろん、魔が差す場合
もありますが。
上記に加えて、一般的な周知活動と取り締まりも必要です。


「世界の思想が、中道ではなく、極端から極端に揺れ動くわけ」

世界は、中道をとらずに、右から左へ、左から右へと振り子のように振れています。

欧州では、友愛思想のもとで大量の移民を入れたのちに、国民の不満が高まり、現在では、移民排斥を掲げる極右政党が支持を集めています。

米国では、トランプ大統領が、客観的・合理的に自国の状況を判断した結果、一般常識や倫理に反する政策をとり、混乱を生じていました。

このように世の中の思想は、移り変わるものですが、少々行き過ぎが生じる事があります。

今回はこの理由を説明します。

はじめに、理想的に見えても単一の理念では、国家の運営に不具合が生じる理由を説明します。

これまで述べたように世界や国家といった社会の規律維持には、法や倫理が必要です。

法は一定の理念により定められていますが、この理念は、このような世界が望ましいという観点から定めている場合(例:人権思想、民族自決)、または、世界大戦の再発防止などの問題の解決を目的として定めている場合など(例:自由貿易、国際協調)があります。

どのような理念や法でも、すればするほど利益のみが得られる都合がよいものはなく、常に長所と短所が併存します。例として、刑罰を挙げると、些細な犯罪でも厳罰化すればするほど、犯罪発生率は低下しますが、代わりに住みづらい社会になるでしょう。

法と理念は、制定した当時には問題は生じません。当たり前ですが、その理念を制定した当時は、その理念が必要とされる状況があるためです。政府は、人々に公共教育や広報活動を通じて理念を普及させていきます。

数十年が経過し、人々の間で理念が浸透し、当たり前の事として考えられるようになると、ほとんどの人は思考停止を生じ、なぜ正しいのかを考えずに、盲目的に正しいと考えるようになります。最終的には、状況に関わらず、理念が過剰に適応される事態が生じ、理念の短所が顕在化してきます。

民主主義においては、一般通念上、多数派が正しいと判断される事が多く、選挙では国民の支持を得るためには多数派が正しいと考えることを強調しつづける必要がありますので、世の中の正しいとされている事には、ポジティブフィードバックがかかり続けます。場合によっては、その理念を客観的・中立的に考える事をせず、盲目的に信奉する為政者が出現します。

最終的には、理念の短所が現実世界を蝕みつづけ、社会が歪んでいきます。大多数の人々は理性によりこの状況を我慢し続けますが、耐えられなくなった時点で、正反対の理念が出現し、大勢を占め、社会を塗り替えることになります。

以上が世界の思想が、振り子のように振れる理由です。

政務を担当する人は、下記のことを覚えておくと良いでしょう。

現在の社会は、過去の為政者が、思想を創造し、人々への教育・広報活動を通じて自らの思想を浸透させ、人々の行動変容をおこし、作りあげたものです。

そのため、次の時代の為政者は、自身を取り巻いている思想が、過去の為政者が一定の目的をもって浸透させたものであることを自覚し、客観的な視点から合理的にその是非を判断していかなければならないでしょう。

「医療コンフリクト マネジメント学会(第6回大会)」

医療コンフリクト マネジメント学会に参加したときの考察です

今回は、日本の医療事故、コンフリクトへの対応です。

 

 「日本の医療の現状と今後」

日本の医療は、高アクセス・低コスト・ほどほど良いクオリティを達成しています。しかし、将来的には、社会の高齢化と医療の高度化に伴い医療給付を多少制限する必要があります。その場合、医療給付を調節するのは、現場の医師となりますので、医療従事者と患者のコンフリクトが増える事が予想されます。

 

「コンフリクトの主たる原因」

コンフリクトの主たる原因は、治療経過・内容への不満(医療事故を含む)や接遇です。

その背景には、医療従事者が、欧米の1314の人数しかいない事が影響しています。

人手不足の解消が最善の解決策となりますが、欧米並みの人数にすると、代わりに、コスト増や医療機関へのアクセス制限などが生じます。

病院患者1人あたりの医療サービスの提供は増えるため、病院での医療事故やコンフリクトは減少しますが、代わりに、病院に受診できずに死ぬ人々がでてきます。

また、今の医療で満足していた大多数の人々は、医療機関への受診そのものが難しくなり、逆にコンフリクトが増えてしまいます。

我が国の医療が、高アクセス・低コスト・ほどほど良いクオリティを維持するためには、医療事故などの医療の不確実性は、目標値を設定し、ある程度は許容する必要があるでしょう。

 

 「今後の対策について」

次に、現場ではコンフリクトが生じた場合の対応です。

 

重大なコンフリクトや医療事故が発生した場合は、患者は感情的になっており、当事者を直接合わせると患者と主治医の間に齟齬や見解の相違があるため、険悪になります。

 

そのため、仲介する第3者が必要となり、専門的な知識のある医療メディエーターが適任でしょう。この医療メディエーターは、病院所属だと患者が信用しない場合がありますので、医療機関からの要請に従い第3者機関から派遣します。(弁護士などの法律家を使うと両者の関係が炎上します。)


 多くの人は話を聞いてもらいたいのが第一ですので、医療メディエーターが患者と家族の興奮が落ち着くまで時間をかけて、回数を重ねて話を聞きます。すると、患者の要望がわかるため、それをまとめて、主治医に伝えます。

医療事故の基本としては、後遺症の生活保障はしますが、訴訟はしません。

医療訴訟は、取り違いなどの完全なる単純ミス以外の治療の結果で、よほど悪質なものを除いて、不幸な転機を辿ったものについては、取り扱いません。

 

 「まとめ」

医療は不確実なものであり、不幸な転機をたどる事があります。完全になくすには、多大な費用がかかり、代わりに、別の問題が発生します。

重大なコンフリクトが生じたら、医療メディエーターに話を聞いてもらって気分を落ち着け、医療訴訟ではなく、後遺症の生活保障(病院からの見舞金も可)を受けるのが良いでしょう。

「デフレ対策と経済学の理論に基づく政策応用の限界について」

日本銀行は、デフレ脱却を目指し、「量的・質的金融緩和」、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を強化する形で、2016年9月より「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入しましたが、成果は出ていません。


デフレーション(デフレ)は、物価(財やサービスの価格)が持続的に下落していく現象です。
価格は、需要と供給のバランスにより決定されており、物価下落の背景には、技術革新による供給力の向上や需要の低迷が存在しています。


デフレの問題点とは、長期間持続した場合に、賃金低下 ⇒ 消費縮小 ⇒ 投資縮小のスパイラルを招き、国内の生産活動が徐々に縮小してしまう可能性があることです。


(日本では、2008年のリーマンショック後に一時的に実質GDP(=国内の財・サービスの総生産量)は低下していますが、1990年以降も増加していますので、生産活動の縮小は生じておらず、貨幣価値の上昇が主であると思われます。)


また、デフレ下では、借入金の実質的な価値は時間とともに上昇しますので、投資家や企業家が、資金を調達し、生産設備を増やしづらい環境となります。

(そもそも、需要(=売れ行き)が見込めなければ、企業家は投資をしませんが。)

次に、
デフレからの脱却、つまり、インフレを生じさせるためには、
需要>供給の関係を作る必要があります。


供給については、

財は、手工業品を除くと、工場での大量生産が可能ですので、供給量を増やすことは比較的簡単です。

サービスは、医療サービス、法律サービスな、教育サービスなどがありますが、人の手で創出されるものであり、生産量を数倍~数十倍と増大させるのは困難です。
(ネットのアプリや漫画のような知的財産サービスは増やせます。)


供給、特にサービスの供給については、労働条件の保護強化による労働力の供給を減らすことにより、制限できるでしょう。

需要については、
① 金利引き下げによる投資環境の改善
② ETF等の株式買い入れによる資産効果
③ 財政出動による需要創出     
④ 金融緩和による円安誘導    等で行う事ができます。


では、日本銀行の政策が著効しない背景とは、何なのでしょうか?

それは、
① 理論上は、マイナス金利政策は可能です。しかし、多くの人は、お金の金額を見て、増えたか減ったかを判断するため、実質的貨幣価値の変動は体感できません。
② マネタリーベースを増やしても、需要がなければ、企業家は、資金を銀行から借り入れませんので、資金の貸し出しの増加(=投資増=需要増)には限界があります。
③ 株式の買い入れを増やし、株価を上げても、富裕層や企業が所有する株式の価格が上昇するだけで、一般の人には資産効果は及びません。
④ 円安になったが、世界的な需要不足があり、輸出は増えなかった。


以上のようなことが挙げられます。


日本のデフレの対策としては、金利をゼロまで低下させた後に、財政出動を行い、潜在的な需要がある(=お金がなくて欲しいものが買えない)労働者にお金を分配することで需要を創出できると思います。
また、特に何もしなくとも、将来的には、少子高齢化による労働者不足により、自然に供給力は低下し、デフレからインフレになるでしょう。


経済学は、市場経済全体から部分を抽出し、ある前提条件下で成り立つ一部分をモデル化することにより、経済全体を考察します。そのため、複雑系である経済を、モデル化し、単純化して考察しますので、各理論に不必要な部分(人間の感情や非合理性など)は抜け落ちます。
ある前提条件下でしか成り立たない部分的なモデルを使用して、実経済の全体を動かす形になりますので、経済学理論の金融政策には、限界が生じるのでしょう。



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プロフィール

服部 泰輔

Author:服部 泰輔
初めまして。服部 泰輔と申します。
本研究所は、日本の社会問題の 解決策を提案する政策研究所です。

本拠地は、愛知・岐阜になります

現在の日本では、高齢者向けの福祉を中心に拡充しつづけた結果、
教育・家族・労働者向けの予算は先進国の最低水準となっています。
また、大学の予算(科学研究予算)も減額が続いています。

これは、将来への投資を限界まで切り詰め、高齢者福祉に充てている末期的な状態と言えるでしょう。

さすがに、
この状況を放置しつづけると、
日本は破綻してしまいます。

将来的には、政党を立ち上げ、専門家・学識者で構成された政党を作りたいと考えています。

ですが、最終目的は社会の修復ですので、手段にはあまりこだわらずに状況に応じて柔軟に考えていきます。

気が向いたら、ご協力いただければ幸いです。

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