「早期発見・早期治療のための国民皆健康診断制度について」

下記は、第90回 日本労働衛生学会に参加した際に考案したことです。

現在、日本の医療の方針は、これまでの終末期までの濃厚治療ではなく、
早期発見・早期治療を行い、生涯のQOLを重視し、終末期はほどほどとする医療に変わりつつあります。

上記の目標の達成には、
産業衛生による労働者の労働環境の整備に加え、職場における健康診断やメンタルヘルス等の初期管理が非常に重要になります。

学会に参加して気づいた点は下記の通りです。

① 産業衛生の対象となる労働者が、全労働者をカバーしていない点
② 本来、公衆衛生として対応すべきがん検診などの対策を産業衛生として対応している点

以上です。

①についてですが、
日常の診療では、専業主婦、無職、アルバイトでは健康診断を受診していないため、糖尿病などの病気が進行している状態で発見される症例が散見されます。

その原因は、
事業者による健康診断の施行義務のないアルバイトなどの短時間労働者・家事労働者・無職の人々には、健康診断の受診機会がないためと思われます。
また、ノマドワーカーなどの新しい働き方をする人も増えてきており、個人事業主にも健康診断を受診しない人は一定数存在すると思います。

将来的には、早期発見・早期治療のためには、国民皆健康診断をおこなうべきですので、労働年齢の国民全てに企業の産業医、あるいは、かかりつけ医を作り、定期的に健康診断を受けさせ、健康を管理する必要があります。

本来は、健診費用は、一定年齢の全国民を対象とする以上は国費で負担し、数年に一度の受診を義務化すべきです。

しかし、国民の自己決定権や健康診断の費用の問題もあるため、これまで通り、事業者には受診義務を課し、短期間労働者・無職・専業主婦については、周知活動を行い、任意受診として、健康診断費用の医療費控除を可能にする事から始めるのが良いでしょう。
(* 健康診断の受診を自己責任にすると受診すべき人(=生活習慣の悪い人)ほど受診しません。)

②については、
公衆衛生は全国民に対して行われるものですが、産業衛生は事業所の労働者に対して行われるものです。
そのため、産業衛生はあくまで、業務に起因する疾病の予防等の健康管理が主となります。

一般がん検診を、産業衛生として公的負担により推進した場合は、将来的に、公務員・大企業等の労働者と小規模事業所・短期間労働者・無職者の間には、政策に起因する健康格差が生じます。
そのため、企業の一般がん検診については、各企業の福利厚生として行うべきだと思います。

(各産業医が所属企業に了解をとって推進するのは問題ありませんが、公的負担で進めると、労働者の一部を優遇する形となります。産業衛生として、がん検診を勧める場合は、専業主婦や短期間労働者などにも同等の機会を与える必要があります。)

最後に、企業の産業衛生に関する義務を増やしすぎると、
新規の起業の経営は圧迫され、経済成長が阻害される可能性があることも考慮しておく必要があります。
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プロフィール

服部 泰輔

Author:服部 泰輔
初めまして。服部 泰輔と申します。
本研究所は、日本の社会問題の 解決策を提案する政策研究所です。

本拠地は、愛知・岐阜になります

現在の日本では、高齢者向けの福祉を中心に拡充しつづけた結果、
教育・家族・労働者向けの予算は先進国の最低水準となっています。
また、大学の予算(科学研究予算)も減額が続いています。

これは、将来への投資を限界まで切り詰め、高齢者福祉に充てている末期的な状態と言えるでしょう。

さすがに、
この状況を放置しつづけると、
日本は破綻してしまいます。

将来的には、政党を立ち上げ、専門家・学識者で構成された政党を作りたいと考えています。

ですが、最終目的は社会の修復ですので、手段にはあまりこだわらずに状況に応じて柔軟に考えていきます。

気が向いたら、ご協力いただければ幸いです。

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