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「透析と代替案としての腎移植の推進について」

日本の透析人口は、約32万5000人です。
また、血液透析には、年間 約500万円と高額な医療費がかかり、国民医療費の約4%を占める1兆5000億円が必要です。
今後も日本の高齢化と生命予後の伸長と共に透析人口は増加していきます。

日本と欧米の透析事情を比較すると、
① 10万人あたりの透析人口
日本 250人 米国 140人 欧州 20人から80人
(移植数 は10万人あたり1人から5人です。)
② 透析導入後の100人あたりの年間死亡率
日本 6.6人 米国 23.5人 欧州 17.1人
③ 透析間に体重が増加(5.7%以上)
= 自己管理不十分な人の割合
日本 34.5% 米国 16.8% 欧州 11.0%
以上です。

他の疾患の予後は、日本と欧米ではあまり差がないにも関わらず、透析療法の予後は欧米が圧倒的に悪いです。
つまり、欧米では、医療へのアクセスは制限されており、日本のように甘くなく、水分制限などの自己管理ができない透析患者は死んでいるのだと思われます。
(病状悪化時の医療機関へのアクセスや、緊急透析の頻度などを比較すると、本当の事がわかると思いますが)
欧米の医療は、病人には優しくありませんが、これが世界標準なのでしょう。

今後の日本が取るべき道ですが、
透析療法よりも維持費用が安価で生活の質の高い腎移植を進めていきます。
そして、腎移植を推進する際のボトルネックは、移植腎の確保です。

今後の腎臓の確保のためには、献腎が日本では伸び悩んでいるため、
① 臓器提供の初期設定は可にする。
② 日本の臓器不足の窮状を周知する。
② 延命治療の中断後に死ぬことが確定している植物状態などの終末期で、生前に臓器提供の意思がある人を対象に、臓器提供時には、国からの感謝状と、家人が希望した際には謝礼金(百万円)を家族への支払う。
のが良いでしょう。
(終末期に腎臓一個なら良いという人は多くいると思います。)
ポイントは、一部には謝礼目当ての人もいますが、それでも黒いものを飲み込んで、他者への献身、公への奉仕であり、名誉であるとする事でしょう。

上記は、日本透析医学会(2017年)に参加したときの考案です。

テーマ:政治・経済・社会問題なんでも - ジャンル:政治・経済

「早期発見・早期治療のための国民皆健康診断制度について」

下記は、第90回 日本労働衛生学会に参加した際に考案したことです。

現在、日本の医療の方針は、これまでの終末期までの濃厚治療ではなく、
早期発見・早期治療を行い、生涯のQOLを重視し、終末期はほどほどとする医療に変わりつつあります。

上記の目標の達成には、
産業衛生による労働者の労働環境の整備に加え、職場における健康診断やメンタルヘルス等の初期管理が非常に重要になります。

学会に参加して気づいた点は下記の通りです。

① 産業衛生の対象となる労働者が、全労働者をカバーしていない点
② 本来、公衆衛生として対応すべきがん検診などの対策を産業衛生として対応している点

以上です。

①についてですが、
日常の診療では、専業主婦、無職、アルバイトでは健康診断を受診していないため、糖尿病などの病気が進行している状態で発見される症例が散見されます。

その原因は、
事業者による健康診断の施行義務のないアルバイトなどの短時間労働者・家事労働者・無職の人々には、健康診断の受診機会がないためと思われます。
また、ノマドワーカーなどの新しい働き方をする人も増えてきており、個人事業主にも健康診断を受診しない人は一定数存在すると思います。

将来的には、早期発見・早期治療のためには、国民皆健康診断をおこなうべきですので、労働年齢の国民全てに企業の産業医、あるいは、かかりつけ医を作り、定期的に健康診断を受けさせ、健康を管理する必要があります。

本来は、健診費用は、一定年齢の全国民を対象とする以上は国費で負担し、数年に一度の受診を義務化すべきです。

しかし、国民の自己決定権や健康診断の費用の問題もあるため、これまで通り、事業者には受診義務を課し、短期間労働者・無職・専業主婦については、周知活動を行い、任意受診として、健康診断費用の医療費控除を可能にする事から始めるのが良いでしょう。
(* 健康診断の受診を自己責任にすると受診すべき人(=生活習慣の悪い人)ほど受診しません。)

②については、
公衆衛生は全国民に対して行われるものですが、産業衛生は事業所の労働者に対して行われるものです。
そのため、産業衛生はあくまで、業務に起因する疾病の予防等の健康管理が主となります。

一般がん検診を、産業衛生として公的負担により推進した場合は、将来的に、公務員・大企業等の労働者と小規模事業所・短期間労働者・無職者の間には、政策に起因する健康格差が生じます。
そのため、企業の一般がん検診については、各企業の福利厚生として行うべきだと思います。

(各産業医が所属企業に了解をとって推進するのは問題ありませんが、公的負担で進めると、労働者の一部を優遇する形となります。産業衛生として、がん検診を勧める場合は、専業主婦や短期間労働者などにも同等の機会を与える必要があります。)

最後に、企業の産業衛生に関する義務を増やしすぎると、
新規の起業の経営は圧迫され、経済成長が阻害される可能性があることも考慮しておく必要があります。

「外科医、及び、産婦人科医の人数の確保について」

医師の総数は徐々に増加していますが、
新臨床研修制度が始まってから、若手の外科医は減少し、産婦人科医の人数も伸び悩んでいます。
一方で、高齢化に伴う悪性腫瘍、動脈硬化性疾患、及び、臓器移植等は増加し、手術の総数は増加しています。
また、人口を維持するためには、出生数を増やす必要があり、産科医の負担は増加します。

対策を講じずに放置した場合、
外科医、及び、産科医の労働環境は悪化し、希望者が減少する負のサイクルに突入します。
結果、医療(手術・研究)サービスの供給は低下し、医療制度の維持が困難になります。

そのため、外科医、及び、産科医数を増やす施策を講じる必要があります。

今後の対策の中心は、
① 医療の供給量を増やす。
(外科医の稼働人数を増やす、あるいは、医師一人あたりの生産性を向上させる)
② 医療給付を適正化する。 になります。

供給量増加の対策は、下記の通りです。
① 研修医の志望者数の増加
② 離職率の低下(出産後の再就職支援等)
③ 外科医一人あたりの手術件数の増加

① については、
研修医にアンケート調査を行い、外科、及び、産科医を志望をする人、しない人、志望であったが他の科を希望した人の意識調査が必要です。
調査結果は、指導医の魅力、労働環境(給与・勤務時間)、将来性になると思います。
(研修医の段階では、研修カリキュラムは影響しません。外科医、産科医として働いていないためです。)

研修制度の必修科目であるか否かの影響については、もともと、志望者は志望科をローテートするため、大勢に影響しないと思いますが、アンケートで希望変更者を見れば分かります。

労働環境については、一つの施設に多くの外科医、産科医がいないと休めません。専門医の先生がしなくても良い仕事は、別の専門職に委託する必要があります。

方法としては、

A 病院の集約化による大規模化と小規模病院の専門化による病院あたりの外科医の人数の増加
(バックアップ体制を確保)
B 時間外手当の給付による他科医師との差別化
C 手術業務への集中化
(術後管理、化学療法などは別の専門職にする。どの程度までの業務を代替可能かを社会実験により、検討すべきです。)
D 一般人への医療リスク周知による医療訴訟の低減
(一般人に対する日本と外国との医療従事者数とその労働環境と手術費用と治療成績を説明して、医療リスクの周知を行う。)

②の離職率の低下については、出産後の女性医師の活用ですが、柔軟な勤務体制の確立が必要です。
③については、先ほどのCで述べました。

医療給付の適正化については、下記の通りです。

① 外科については、悪性腫瘍等の手術が本当に予後改善しているかの前向き試験
  (出生数は増やす必要があります。)
② 医師が手術適応を決定して、インフォームドコンセントを行い患者の同意を得て、手術を行う形式を徹底する必要があります。将来的には、超高齢者への外科手術は難しくなるでしょう。

「まとめ」
外科医、及び、産科医の先生が、医療訴訟のストレスなく、手術に集中できる環境を整え、休みの日には、バックアップ体制を確保しましょう。そうすれば、外科医、及び、産科医の希望者は増えるでしょう。



上記の内容は、第117回 日本外科学会へ参加した際に考察したものです。
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プロフィール

服部 泰輔

Author:服部 泰輔
初めまして。服部 泰輔と申します。
本研究所は、日本の社会問題の 解決策を提案する政策研究所です。

本拠地は、愛知・岐阜になります

現在の日本では、高齢者向けの福祉を中心に拡充しつづけた結果、
教育・家族・労働者向けの予算は先進国の最低水準となっています。
また、大学の予算(科学研究予算)も減額が続いています。

これは、将来への投資を限界まで切り詰め、高齢者福祉に充てている末期的な状態と言えるでしょう。

さすがに、
この状況を放置しつづけると、
日本は破綻してしまいます。

将来的には、政党を立ち上げ、専門家・学識者で構成された政党を作りたいと考えています。

ですが、最終目的は社会の修復ですので、手段にはあまりこだわらずに状況に応じて柔軟に考えていきます。

気が向いたら、ご協力いただければ幸いです。

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